喜劇と怒劇の作家

大好きな映画監督

7月16日、大好きな映画監督の森崎東さんが亡くなられました。享年92歳だったそうです。

ニュースの一報を聞いてわたしは、「もうこの先森崎東監督の新作は観られないんだな」などと、冴えない頭で考えたりしました。

監督自身かなりのご高齢だったし、体調不良というニュースも数年前に見たりしたのだけれど、淡い期待はいつもあって、でもそういうものが一気に萎んでゆきました。森崎東監督の不在がとても悲しいです。

 

ナマの森崎東監督

一度だけ森崎東監督を直に拝見したことがあります。それは映画「ペコロスの母に会いに行く」の公開初日舞台挨拶。

森崎東監督久々の新作で映画の内容はまったくわからなかったのですが、行かねば!という使命感だけで初日の舞台挨拶付きの上映に駆けつけました。

当時はまだインターネットチケット販売が今ほど普及しておらずチケット予約ができなかったので、絶対舞台挨拶付き上映で見たい!と、始発電車に乗って渋谷のユーロスペースへ。到着すると数名の人が並んでいましたがなんとか舞台挨拶付き上映に入れました。

世間的評価の高さからもわかるように、映画は本当に素晴らしいものでした。そしてわたしは感動でまわりが引くくらい号泣していました。

上映後、舞台挨拶に現れた森崎東監督はもう本当におじいちゃんで、「わたしも認知症なんですよ」などと嘘か本当かわからないようなことを言ってみんなを笑わせていました。

結局この作品が森崎東監督の遺作となりました。今となっては舞台挨拶付き上映に行ってよかったなと、本当にそう思います。

 

森崎東監督作品個人的TOP3

ペコロスの母に会いに行く

日本映画界が誇る大傑作。でも観ると絶対に泣いてしまうので自分ではなかなか視聴できない。大好きな、とても大切な作品。人類全員に観て欲しい。

ラブ・レター

こちらも観ると必ず泣いてしまう映画。全身の水分がなくなるくらいに泣いてしまいます。ラストシーンの素晴らしさはもう文化遺産です。

塀の中の懲りない面々

キャストと演出のバランスが絶妙!森崎東監督の作風がよく出ている傑作。ケーシー高峰さん最高です。

 

最後に

監督がお亡くなりになっても監督の残してくれた作品はずっと輝いています。権力に屈せず、普通の人々の目線に寄り添った愛ある作品群を、これからも大切に想っています。

向こうの世界でお兄様とお会いできますように。
お疲れ様でした。
そして、ありがとうございました。
さようなら。